最近の鉄道事故では警察や消防による立ち入り調査などが行われる場合、完全に電車の運行をストップさせます。
これは2002年のJR東海道線で救助作業中の救急隊員が電車に跳ねられて死亡するという痛ましい事故が発生したことが原因だと思います。それまでは線路内で死亡事故が起きても、現場では徐行運転などを行ない、安全も確保しながら、鉄道利用者にも最大限の配慮が可能でした。まず現在のようなに長時間にわたり電車の運行を完全にストップされるようなことはありませんでした。
当然、鉄道会社側としては一刻も早く運転再開をしたいわけであり、警察、消防に協力しながら運転再開を要請いたします。
もちろん人命が最優先であり、人の命がかかっていますので完全に電車を止めてしまうのが一番安全なのは分かっています。加えて警察等は、はっきり言ってしまえば、電車に関してはずぶの素人であり、鉄道係員からみれば危険極まりない行動に出たりします。
踏切鳴動中で列車の接近がある場合でも勝手に線路内に侵入するようなことも多々あります。→大声を出して制止するのが鉄道係員の仕事だったりもします。→電車がすぐに停まってくれると思っているか、作業に追われているため周りが見えていないか。
運転が再開されたとしても、そのような人間が線路内に立ちってる以上、電車の運転には最新の注意が必要でありますので運転指令者などは再三にわたり注意を促したり、徐行速度などを指示します。
しかしながら、乗客の立場からすれば状況は理解しつつも数時間にもわたる足止めにはイライラがつのりますよね?
正直なところ個人的にも最近の事故発生時の交通マヒぶりは尋常ではありません。警察はこんなこと構ってもいませんしw
安全第一なのは分かりますが、そのわりには現場では危険極まりない行動で鉄道係員に世話を焼かせますw
彼らも大変ですし、警察や消防には敬意を払わざるを得ない部分もありますが、乗客の立場になれば徐行運転を行いながら、鉄道係員の監視のもと作業に当たるのが一番丸く収まるような気がします。
ようやくこのあたりのことについて警察や消防と鉄道会社とが協議するような流れが生まれてきていると耳にすることもありますので、期待したいと思います。
少し乗客のことが置き去りになっていると思います。→鉄道側は運転再開を再三にわたり要請はしていますのであしからず…。
某電鉄会社の現役運転士が非公式につぶやくブログです。 ゆるーく運営していきたいと思います。ちなみに、私はいわゆるマニアではありませんので、電車マニアの方々に教わることも多々あると思いますが、よろしくお願いしますww 運転経験は約10年、車掌経験数年。 会社等の詮索及び誹謗中傷はご遠慮ください。 なお、各記事内の画像はイメージであり本文の内容とは関係ありませんのでご了承ください。
2015年11月22日日曜日
2015年11月15日日曜日
停止時の衝動
今回は電車が駅に停止するときの衝動についてお話します。
まぁ普通に考えれば停止する瞬間に衝動が少ない方が乗ってる方にしてみれば良いに決まってますよねw
運転士としましても停止時に衝動がないようにブレーキのエアーなどを調整します^^
停止時にブレーキ圧力が残りすぎていると電車に衝動が現れます→ドンと停まる。
車の運転と同じですよね、停止の瞬間はブレーキペダルを少し緩めて衝動がないようにします。それと同じです^^
この時、ブレーキ圧力を早く抜きすぎると電車が完全に停止するまでにブレーキ力が無くなり、電車は転動します。ブレーキハンドルを操作するタイミングは経験を積みながら習得しなけれならず、なかなか一朝一夕にはいきません。というのも、このブレーキハンドルの操作には車系、駅の勾配なども考慮に入れなければなりません。→勾配のきついが駅では圧力を通常よりも残しておかなければ、すぐに転動を始めるなど。
また電車が完全に停止すると、転動防止のためにすぐに加圧します。これを忘れたり圧力不足だと転動します。
このように停車する瞬間にも意外と難しい操作が必要となります。
私も新人の時や実習時代にはこの操作がうまくいかず、衝動が残ってしまい客室からバタバタとお客さんがバランスを崩す音が聞こえてきたものです。
まぁ普通に考えれば停止する瞬間に衝動が少ない方が乗ってる方にしてみれば良いに決まってますよねw
運転士としましても停止時に衝動がないようにブレーキのエアーなどを調整します^^
停止時にブレーキ圧力が残りすぎていると電車に衝動が現れます→ドンと停まる。
車の運転と同じですよね、停止の瞬間はブレーキペダルを少し緩めて衝動がないようにします。それと同じです^^
この時、ブレーキ圧力を早く抜きすぎると電車が完全に停止するまでにブレーキ力が無くなり、電車は転動します。ブレーキハンドルを操作するタイミングは経験を積みながら習得しなけれならず、なかなか一朝一夕にはいきません。というのも、このブレーキハンドルの操作には車系、駅の勾配なども考慮に入れなければなりません。→勾配のきついが駅では圧力を通常よりも残しておかなければ、すぐに転動を始めるなど。
また電車が完全に停止すると、転動防止のためにすぐに加圧します。これを忘れたり圧力不足だと転動します。
このように停車する瞬間にも意外と難しい操作が必要となります。
私も新人の時や実習時代にはこの操作がうまくいかず、衝動が残ってしまい客室からバタバタとお客さんがバランスを崩す音が聞こえてきたものです。
2015年11月14日土曜日
定時運転
運転士にとって定時運転は1つのステータスのようになっています。→わが社だけかもしれませんがw
どこの鉄道会社でも運転士は百人単位でいると思いますが、正直なところ定時運転ができない運転士もいます。
少なくとも我が社にはいますw
遅れる原因はいろいろありますが、常に遅れている運転士は技術的に劣っていると思います。
制動距離が必要以上に長いなど、停止線に停まるかどうかの目測が甘いため、ブレーキ圧力の加圧減圧を繰り返し、時にはブレーキ圧力を全部緩めて惰力により走行し、停止位置へ調整するほどの運転士も居ます。
理想的な制動は速度、勾配、車系の個性、天候、乗車率などを考慮し、停止位置からどのくらいの距離から、どれぐらいの圧力で制動をかけるかを判断し、制動開始から停止位置まで一定の減速度を保つ無駄のない制動です。
もちろん制動力は強ければ強いほど短い距離で停止することができますが、強いだけでは乗客が倒れてしまいますし、老人、妊婦、お体の不自由な方配慮が必要です。
2015年11月12日木曜日
雨天の制動
前回の記事にて速度計について触れましたが、正直なところ速度計はなかなか故障などしません。
しかし、その速度計があてにならない事は、しょっちゅうあります。
【雨天の制動】です。
雨によりレールが濡れていると、制動をすると車輪がレールの上を滑走します。そうなると実際には時速100㌔近く出ていても、速度計は0㌔を示します。
ひどい時には制動開始から駅に停止するまでの間、ずっと時速0㌔を指したままの時もあります。
このような状況では列車の速度の低下や実際の速度を体で感じながら、駅の所定の箇所に停まることができるかを判断しながらブレーキ圧力の加減をしなければなりません。
レールが滑走するということは当然制動距離ものびますので、運転士は制動距離に予期せぬ滑走等を考慮して、雨天時には余裕を持った制動距離を算出します。どれぐらい加算するかは雨量、勾配、列車の車系、乗車率などを考慮します。
ちなみにこのことについても実習生に繰り返し指導いたしますが、雨天時は常に速度計が踊りますので実習生泣かせです。経験がない実習生にとっては雨天は苦難以外の何物でもないと思います…。
実習生はどうしても速度計を頼ってしまうので実際には時速100㌔近く出ていても、制動をかけるとレールが滑走を始めると速度計は80㌔や70㌔、50㌔など気ままな数字を示します。
その数字を確認した実習生は
「あっ、速度が落ちすぎてる!!」となり、ブレーキ圧力を緩めます。
ブレーキ圧力を緩めたとたんに車輪のロックが解除され、速度計は100㌔あたりを示しますw
こうなると実習生は慌ててブレーキ圧力を再度加圧します。これが雨天の制動で苦労するところです。
まぁ実習生に限らず一人前の運転士でも雨天時の運転は疲れます。
機会があれば一度雨天時に速度計を見に来てくださいwww
しかし、その速度計があてにならない事は、しょっちゅうあります。
【雨天の制動】です。
雨によりレールが濡れていると、制動をすると車輪がレールの上を滑走します。そうなると実際には時速100㌔近く出ていても、速度計は0㌔を示します。
ひどい時には制動開始から駅に停止するまでの間、ずっと時速0㌔を指したままの時もあります。
このような状況では列車の速度の低下や実際の速度を体で感じながら、駅の所定の箇所に停まることができるかを判断しながらブレーキ圧力の加減をしなければなりません。
レールが滑走するということは当然制動距離ものびますので、運転士は制動距離に予期せぬ滑走等を考慮して、雨天時には余裕を持った制動距離を算出します。どれぐらい加算するかは雨量、勾配、列車の車系、乗車率などを考慮します。
ちなみにこのことについても実習生に繰り返し指導いたしますが、雨天時は常に速度計が踊りますので実習生泣かせです。経験がない実習生にとっては雨天は苦難以外の何物でもないと思います…。
実習生はどうしても速度計を頼ってしまうので実際には時速100㌔近く出ていても、制動をかけるとレールが滑走を始めると速度計は80㌔や70㌔、50㌔など気ままな数字を示します。
その数字を確認した実習生は
「あっ、速度が落ちすぎてる!!」となり、ブレーキ圧力を緩めます。
ブレーキ圧力を緩めたとたんに車輪のロックが解除され、速度計は100㌔あたりを示しますw
こうなると実習生は慌ててブレーキ圧力を再度加圧します。これが雨天の制動で苦労するところです。
まぁ実習生に限らず一人前の運転士でも雨天時の運転は疲れます。
機会があれば一度雨天時に速度計を見に来てくださいwww
2015年11月11日水曜日
運転士の現場実習
先ほどの制限標識に対する制動では、正直なところ臨時で設けられた制限を除けば、毎日同じ場所に制限標識がありますので、同じ場所から同じだけのブレーキ圧力を投入すれば、標識近くではだいたい同じような速度になってきますのであとは微調整すれば良いだけです。
まぁ実習生は電車に振り回されて余裕が無いため、その事に↑なかなか気付かずに毎回どこから制動するか頭を悩ませてるわけではありますがwww
さて、制限標識や信号現示などに対して制動をかけたとします。この時に実習生にありがちなのが、速度計ばかりを注視することです。
こうなると前方線路上に危険があったとしても気付くのが遅れます。
指導員は実習生が速度計ばかり注視していると必ず指摘します。
速度計ばかりに頼らず、前方監視をしながらも同時に速度の低下具合を体で感じ、適度に速度計を確認するよう指導します。
簡単に言えば、仮に速度計が突然故障したとしても、速度がどれぐらい出ているのかを体感で判断できるようにならなければ一人前の運転士とは言えません。
運転士の現場での実習って?
皆さんも通勤や通学で見かけられたことがおありだと思いますが、実際の現場で指導員から指導を受けます。
指導員からは電車の操縦方法から始まり、確認喚呼の徹底、信号機の建植位置や現示に対する速度制限、各種標識の意味、標示箇所、異常時の対応方など多岐にわたる指導を数か月間教わります。
最も大事なことは絶対に事故を起こさないという安全に対する意識を植え付けることです。
→多少運転が下手?でも、電車を安全に運転することの方がはるかに大事です。お客さんを安全にお運びする。ここを徹底的に叩き込まれます。
とは言うものの、安全に関わることばっかりなので結局は全てを無難にこなさなければ怒られますw
例えば電車の速度調節ですが、
速度100キロで走行中、速度制限70㌔が標示された箇所があるとします。
指導員からは電車の操縦方法から始まり、確認喚呼の徹底、信号機の建植位置や現示に対する速度制限、各種標識の意味、標示箇所、異常時の対応方など多岐にわたる指導を数か月間教わります。
最も大事なことは絶対に事故を起こさないという安全に対する意識を植え付けることです。
→多少運転が下手?でも、電車を安全に運転することの方がはるかに大事です。お客さんを安全にお運びする。ここを徹底的に叩き込まれます。
とは言うものの、安全に関わることばっかりなので結局は全てを無難にこなさなければ怒られますw
例えば電車の速度調節ですが、
速度100キロで走行中、速度制限70㌔が標示された箇所があるとします。
ブレーキ投入場所が制限標識から遠すぎると速度が早く落ちすぎてしまい電車が遅れ、近すぎるとブレーキ力が強すぎるため乗り心地が悪くなります。
熟練運転士になると制限標識までの距離、現在速度、勾配、天候、乗車率などを考慮し、瞬時に投入時期とブレーキ圧力を判断して、ダイヤを痛めず、また乗り心地も考えた制動で緩やかに減速していきます。なお、一度投入したブレーキ圧力は加減するのではなく、一定を保ったまま減速させる方がブレーキ力にばらつきが出ず乗り心地が良いと考えます。
しかし、実習生では減速が間に合わなかったり、制限標識より相当遠くで減速しきってしまいダイヤを痛めたりします。また実習生はブレーキ圧力の加圧減圧を繰り返しながら電車の速度を調整する傾向がありますが、これも乗り心地が悪くなります。
続きは次回に。
はじめまして、電車運転してます。
これから電車の運転士としてこのブログを運営していくことになりました。
僕の運転士としての本音と、ゆるい性格で適当に運営していきます!どうぞよろしくお願いします。
まず僕の運転士としての軽い経歴といいますか、運転士になった理由?とか鉄道会社に入った理由?そんなとこから徐々に書いてみようかなww
→質問があれば可能な限りそれにお答えする方式で運営していきたいと思ってますので、どうぞ^^
鉄道会社に入社したきっかけは、父親が勤めていたために、その父親の勧めもあって入社試験を受けることになったんです。
当時は父親も現役【現在は引退】で、役職的にもそこそこの地位にいたため難なく?採用に至ったと思います。他の鉄道会社の内情は知りませんが、我が社や僕の予想では他社も所謂、縁故採用が多少は有利になると思います。これから鉄道会社に就職を希望される方はご参考に。
で、駅員さんや車掌を経験して、なんやかんやとしているうちに運転士の実習生に採用w
数か月に及ぶ机上の勉強と記述の国家試験を終えてから現場に出る→熟練運転士である指導員の指導を数か月間受けるw
この指導員が運転する電車の運転席に初めて乗ったときの感想は→【俺には絶対無理^^;】
はっきり言って自分で言うのもなんですが、僕は運動神経にも自信があって、機械の運転や自動車の運転にも自信があったので、電車の運転なんて簡単ではないにしても何とかなるだろうと持っていました。
ところが、初めて乗った指導員の電車で、横で指導員の運転の様子を眺めているだけで100パー僕には無理って印象を受けたことを今でも覚えています。
この時の、この話の詳細は次回に譲ります。
僕の運転士としての本音と、ゆるい性格で適当に運営していきます!どうぞよろしくお願いします。
まず僕の運転士としての軽い経歴といいますか、運転士になった理由?とか鉄道会社に入った理由?そんなとこから徐々に書いてみようかなww
→質問があれば可能な限りそれにお答えする方式で運営していきたいと思ってますので、どうぞ^^
鉄道会社に入社したきっかけは、父親が勤めていたために、その父親の勧めもあって入社試験を受けることになったんです。
当時は父親も現役【現在は引退】で、役職的にもそこそこの地位にいたため難なく?採用に至ったと思います。他の鉄道会社の内情は知りませんが、我が社や僕の予想では他社も所謂、縁故採用が多少は有利になると思います。これから鉄道会社に就職を希望される方はご参考に。
で、駅員さんや車掌を経験して、なんやかんやとしているうちに運転士の実習生に採用w
数か月に及ぶ机上の勉強と記述の国家試験を終えてから現場に出る→熟練運転士である指導員の指導を数か月間受けるw
この指導員が運転する電車の運転席に初めて乗ったときの感想は→【俺には絶対無理^^;】
はっきり言って自分で言うのもなんですが、僕は運動神経にも自信があって、機械の運転や自動車の運転にも自信があったので、電車の運転なんて簡単ではないにしても何とかなるだろうと持っていました。
ところが、初めて乗った指導員の電車で、横で指導員の運転の様子を眺めているだけで100パー僕には無理って印象を受けたことを今でも覚えています。
この時の、この話の詳細は次回に譲ります。
登録:
投稿 (Atom)